【特集】中央本線特急型、最後の冬を追う Vol.3 E353系上り一番列車乗車記
16年ぶりの中央本線新型特急、遂にデビュー。
12月23日、遂に中央本線の新型特急E353系がデビューしました。
E351系が1993年、E257系が2001年のデビュー。実に16年ぶりの新型特急車両ということになります。
E353系は第1編成が2015年に落成されるも2年間という異例の長さの試運転を繰り返しており不安もあっただけに12月のデビューが正式にアナウンスされたときは安堵したものです。
いろんな形で中央本線の特急型を記録するこの”葬式”企画。第3弾は中央本線の特急の歴史に新たな1ページが刻まれる瞬間をしっかりと見届けてきました。(葬式ではないですが・・・)
具体的にはこの度上りの1番列車の指定席が取れたのでデビュー初日さっそく乗車してきました。今回はその模様をお伝えします。
(前回は189系GUあずさ色の快速富士山に乗車しましたがその記事と見比べて頂くといろいろと発見があってより面白いかもしれません。興味ある方はぜひ・・・)
駅も「新型特急」一色。お祭りムードに
(左上・右上)八王子駅の電光掲示板。フルカラーLEDでしっかり”新型”との表示が。
(左下)E353のデビュー告知のポスター、八王子のみならず中央線の駅の至るところで見かけました。
(右下)乗車位置。もちろん”新型特急”のものもあります。
4M 特急スーパーあずさ4号:八王子8:50→新宿9:27
今回は八王子からこのE353の上り一番列車に乗車します!
八王子駅も向かい側のホーム含め撮り鉄が30人ぐらいいて大盛況でした。
車内の設備は・・・
(左上)E353の目玉の一つ”全席コンセント完備”。これは非常にありがたいです。
(右上)テーブルは大きめ。フットレストはなし。
(左下)昨今の東の特急では普通車でも枕がついていて上下動する豪華仕様。カバーにはE353のロゴ入り。
(右下)案内LEDはフルカラーの二段式。荷棚の下に見えるのは空調吹出し口と謎のランプ。常磐線のE657同様自由席の廃止を見据えた新型の着席サービスを将来導入する際のためのランプではないかと予想されます。
気になる車内の設備ですが、昨今のJR東日本の特急・新幹線の車内設備の集大成といった感じでした。基本的には常磐線特急のE657系の設備をベースにしている感じです。
この「快適性」が同区間で競合する高速バスに対抗する切り札となるか。
車内販売は混雑で回ってこないかもと思い八王子駅で購入した信玄餅アイスを。蜜と餅が絡み合う感じ、甘くておいしいです。
E353系は加速も非常に静かでした。普通車のシートも乗り心地は悪くないです。
(というより普通車のシートが快適になっていく一方でE259系N'EXやこの車両のように東の特急はグリーン車のシートがどんどん貧相になっていってる気がするのですが大丈夫でしょうか?E257やE351に比べ残念に感じた点の一つだったりします)
三鷹で快速電車が異音感知とのことで駅場内進入手前で10分ほど停車。
あっという間に終点、新宿
そうこうしているうちに新宿に到着です。中央快速線区間の特急恒例のいつも通りのノロノロ運転でしたが最後は遅れ回復のため少し本気の走りが見られて良かったです。
車内はこんな感じ。E257系がピンクまたは水色の内壁、カラフルな菱形デザインのシートなどポップなデザインだったのに対しE353系は非常にシンプル。普通車は青と白基調の清潔感を感じさせるデザインです。
(最近の東日本の特急車両はシンプルで洗練されているとは思うのですが個人的にはちょっとつまらない。もう少しクセのあるデザインでもよいのでは・・・?)
鉄オタ多っ!
デビュー初日だけあって熱気がすごい。向かいのホームでもE353の先頭の写真を撮影しようと鉄がホームから落ちそうなぐらい集結しており駅員の方が悪戦苦闘してました。みなさん気合入ってますねえ~
折り返しスーパーあずさ11号になります。スジはE351時代と変わらず。誰だよE353の空気ばねは失敗作だからE351のスジに乗れないとか適当なデマ言ってた奴は・・・
適当にスナップ。
連結面。先頭車両、シャープでぐっとくるデザイン。
E353のデザインはフェラーリのデザイナーで有名な奥山清行氏の作。最近では新幹線E6系こまちや山手線E235系、高級クルーズトレイン・トランスイート四季島などJR東の最近の新車のデザインを手掛けることが多くなりましたねこの方。先頭車両のデザインが近未来的で独特なものが多いのが特徴です。
まとめ
・静かで快適!
・機能性もばっちり!
E353系1番列車、大満足でした。
次は高尾以西の区間でご自慢の空気ばね制御を堪能できればと思います。ただ遠征は普通電車派の貧乏性ゆえ何かしら乗車する機会があるといいのですが・・・
Vol.4はこちら。撮り鉄は年末年始も駆け回る。お目当てのあの車両を撮るために。
-おわり-